モビール: 78B/ Balloon Mobile 5
デザイナー: Chr. Flensted(1979年)
モビールのテーマ: 熱気球
Scandinavia Flensted Mobile(フレンステッド モビールズ)
モビールは、デンマークの伝統手工芸です。しかし、現代的なモビールは、1954年Christian Flenstedと妻のGretheによって、Hans Christian Andersenの生まれたFunen島で創り出されました。彼らの最初のデザインであるコウノトリモビールは、素晴らしい成功を治め、今でも世界中に飾られています。現在は、彼らの息子Oleと妻のAaseによって伝統を守り、“Department space Reserach空間リサーチ部門”から定期的にオリジナル新作モビールを発表しています。
フレンステッドモビールの共通の特徴は、タイムレス(時代を感じさせない事)でしたが、幅広いテーマを含んでいました。代表的な作品として、鳥・魚・象をあげる事ができます。特に象は、フレンステッドモビールのシンボルになっています。カラフルなシルエットの象達が、彼らの仕事場であるモビールセンター“Frederiksminde”の屋根の棟に立っていたり、フレンステッド氏所有の熱気球“Aeris Elephantis”の中央部分は、12頭の巨大な象のモビールで囲まれています。最近の活動では、抽象的なモビールをあげることができます。
Oleは、モビールの3つの動き(バランス・リズム・不変的な動き)は、モーツアルトシンフォニーの律動に似ているとイメージしていました。最高のモビールの動きは、正確なバランスポイントが必要となります。お互いのモビールは、注意深く集合し、熟練の技によってバランスが保たれているのです。フレンステッドモビールは、生活の全ての面に適しています。明らかに完璧な部屋でさえ、僅かな現在の空気を掴むことができるのです。音楽に夢中になるように、モビールのゆったりとした動きを眺めることは、ストレスに効く治療となっています。
モビール(Mobile)とは?
モビール(Mobile)という名前は、マルセル・デュシャンがアレクサンダー・カルダーの動く彫刻を表現するために考案した名称です。モビールは、乳児の保育などにも使われベビーベッドの上に吊るして子供を楽しませ、視覚的な刺激を与え知育玩具として認められています。紙やプラスチック、金属板、薄い木の板のような軽い素材を、糸や棒で吊るし、特定の位置でバランスを取って安定するようにしたもの。各々の部材は、一箇所だけで吊られているので回転しやすく、風や人の手で揺り動かすと、複雑に予想しがたいような形に変化します。芸術品としての価値も高いが、多くの安価なものがインテリアや知育玩具として使用されています。
モビールは、北欧デンマークで古くから一般的に室内装飾として用いられていました。その後、アメリカの彫刻家のアレクサンダー・カルダーにより、芸術として認められる事となります。1930年、ピエト・モンドリアンの抽象画にインスピレーションを得たカルダーは、1932年に動く抽象画としてモビールを発表し、高い評価を得ました。当初は彼のモビールは床置き式でしたが、宙に浮かぶ図形を作りたいと模索した結果、天井から吊るすモビールが出来上がったそうです。また、一説によると、日本の風鈴の影響とも言われています。
Ole Flensted(オーレ・フレンステッド)
Ole Flenstedは、父Christian Flenstedの後を継ぎ現代モビールのフレンステッド社を世界に広げている。また、彼自身の作品でエレファントパーティーはMoMAに選定されているほどだ。色の使い方が何ともいえず、カラフルなもの、クールなものと人の気持ちを動かすように風によって見え方を変える空間アート。